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稲城高速鉄道 運転安全規範&運転取扱実施基準


運転安全規範

綱   領
1.安全の確保は、輸送の生命である。
2.規程の遵守は、安全の基礎である。
3.執務の厳正は、安全の要件である。

(規程の携帯)
第 1 条 運転に関係ある従業員(以下「従業員」という。)は、常にこの規程と運転取扱に関する規定を携帯しなければならない。
(規定の理解)
第 2 条 従業員は、運転取扱に関する規定をよく理解していなければならない。
(規定の遵守)
第 3 条 従業員は、運転取扱に関する規定を忠実かつ正確に守らなければならない。
(作業の確実)
第 4 条 従業員は、運転取扱に習熟するように努め、その取扱に疑いのあるときは、最も安全と思われる取扱いをしなければならない。
(連絡の徹底)
第 5 条 従業員は、作業にあたり関係者との連絡を緊密にし、打合わせを正確にし、かつ、相互に協力しなければならない。
(確認の励行)
第 6 条 従業員は、作業にあたり必要な確認を励行し、憶測による作業をしてはならない。
(運転状況の熟知)
第 7 条 従業員は、自己の作業に関係のある列車の運転時刻を知っていなければならない。
(時計の整生)
第 8 条 従業員は、職務上使用する時計を常に整生しておかなければならない。
(事故の防止)
第 9 条 従業員は、協力一致して事故の防止に努め、もって旅客および公衆に傷害を与えないように最善を尽くさなければならない。
(事故の処置)
第10条 従業員は、事故が発生した場合、その状況を冷静に判断し、すみやかに安全適切な処置をと、特に人命に危険を生じたときは、全力を尽くしてその救助に努めなければならない。

2014年11月6日制定

運転取扱実施基準

第1編 総  則

(目的)
第 1 条 この運転取扱実施基準(以下「実施基準」という。)は、鉄道に関する技術上の基準を定める省令(平成13年国土交通省令第151号)に基づいて列車の運転について規定し、これを遵守することで、輸送を安全、正確かつ迅速に行い、その使命の達成を図り、もって公共の福祉を増進することを目的とする。
(実施基準の適用範囲)
第 2 条 列車または車両の運転については、全てこの実施基準によらなければならない。
(用語の意味)
第 3 条 別記

第2編 係  員

(列車の運転者)
第 4 条 列車または車両を運転する係員は、Apple社における「App Store」よりTrainDriveATS2を有料もしくはTrainDriveATS2Liteを無料にてダウンロードした者、もしくはその者の関係者でなければならない。
(係員の異常時の処置)
第 5 条 列車または車両を運転する係員は、知識および技能が不十分な場合は、オートモードにてプレイをすることができる。


第3編 運  転

第1章 列車の運転
第1節 通  則
(列車の組成)
第 6 条 列車の最大連結両数は8両とし、最前部で操縦できるものとする。
(列車の非常制動距離)
第 7 条 非常ブレーキによる列車の制動距離は、600メートル以下としなければならない。


第2節 列車の操縦
(列車の操縦位置)
第 8 条 列車を運転する場合は、最前部の運転室で操縦しなければならない。
(列車のブレーキ試験)
第 9 条 出庫時、運転士交代時および組成変更時にはブレーキ試験を行わなければならない。
(本線の運転)
第10条 列車は複線においては進行方向の左側の線路を、複々線区間においては4線のうち進行方向の左に位置する2線のいずれかを運転しなければならない。ただし、退行運転および停車場構内を運転する場合を除く。また列車の運転および入換を行うときは、自動列車停止装置(ATS)を常に使用しなければならない。
(列車の発車)
第11条 列車を発車させるときは、車掌からの出発合図を受けた後に、進行を指示する信号現示を確認および喚呼し、前途に支障ないことを確認してから運転を開始する。
(運転中の注意)
第12条 運転士は、運転中は列車の状態に注意するよう努め、進路に当たる信号を確認喚呼し、線路の状態にも注意を払わなければならない。特に発車時および列車の到着時には旅客の状態にも注意しなければならない。
(駅の通過)
第13条 列車が停車場を通過しようとするときは、運転士は、進路に当たる信号、踏切道および線路の状態に注意し、必要に応じて通過気笛合図を吹鳴しなければならない。
(ブレーキの取扱い)
第14条 通常列車を停止させるときは、常用ブレーキの使用を原則とし、急きょ列車を停止させる必要がある場合は、非常ブレーキを使用する。
(列車の到着)
第15条 列車が停車場に到着するときは、運転士は所定の停止位置に停止させるよう努めなければならない。ただし、停止位置を誤って停止させた場合は、次に掲げるところによるものとする。
 (1) 所定の信号機を超過していない場合は、運転士は気笛を吹鳴して列車を15キロメートル以下にて後退させること。
 (2) 所定の信号機を超過した場合は、プレイ中止とさせること。
(列車の発着時刻の採時方)
第16条 列車の発着時刻の採時方法は、次に掲げるところによるものとする。
 (1) 到着時分 列車が所定の位置に停止したとき。
 (2) 出発時分 列車が進行を開始したとき。
 (3) 通過時分 列車の最前部が停車場もしくは停留場のホーム終端を通過したとき。
(列車の遅延回復)
第17条 列車が遅延した場合は、運転士は指定された最高速度およびその他の制限速度を超えない範囲内の運転を行い、遅延の回復に努めなければならない。
(途中停止の再起動)
第18条 列車が運転の途中で停止して運転を再開するときは、停止が短時分の場合を除き、運転士は発射汽笛を吹鳴し進行を開始しなければならない。
(停止信号現示による停止方)
第19条 列車は、停止信号の現示のあるときは、その外方に停止しなければならない。
(停止信号現示のときの取扱い)
第20条 列車は停止信号の現示があるときは、その現示箇所の外方に停止しなければならない。停止した列車は警戒、注意、減速または進行信号の現示があるまでは進行してはならない。
(警戒信号現示のときの取扱い)
第21条 列車は警戒信号の現示があるときは、次に掲げるいずれかに該当することを予期して進行するものとする。
(1) 次の信号機に停止信号の現示があり、かつ過走余裕距離のないこと。
(2) 現示する信号機の内方に停止位置があること。
(3) 次の場内信号機に停止信号があり、かつその内方にある転てつ機または列車の停止区域までの離隔距離が十分にないこと。
(4) 次の信号機に停止信号の現示があり、かつ曲線のためその確認距離が短小なこと。または閉そく距離が短く減速するための距離が十分にないこと。
(注意信号現示のときの取扱い)
第22条 列車は注意信号の現示があるときは、次に掲げるいずれかに該当することを予期して進行するものとする。
(1) 次の信号機に停止、警戒または注意信号の現示があること。
(2) 現示する信号機の内方に停止位置があること。
(減速信号現示のときの取扱い)
第23条 列車は減速信号の現示があるときは、次の信号機に警戒、注意または減速信号の現示があることを予期して進行するものとする。
(進行信号現示のときの取扱い)
第24条 列車は進行信号の現示があるときは、その現示箇所を越えて進行するものとする。
(中継停止信号現示のときの取扱い)
第25条 列車は停止中継信号の現示があるときは、確認距離が短小な主信号機に停止信号の現示があることを予期して、その現示箇所を進行するものとする。
(中継制限信号現示のときの取扱い)
第26条 列車は制限中継信号の現示があるときは、確認距離が短小な主信号機に警戒、注意または減速信号の現示があることを予期して、その現示箇所を進行するものとする。
(中継進行信号現示のときの取扱い)
第27条 列車は進行中継信号の現示があるときは、主信号機に進行信号の現示があることを予期して、その現示箇所を進行するものとする。
(徐行信号現示のときの取扱い)
第28条 列車は徐行信号の現示があるときは、指定された速度以下でその箇所を越えて進行するものとする。また徐行信号の現示の外方に徐行予告信号を、徐行解除の箇所には徐行解除信号をおかなければならない。
(制限速度の喚呼)
第29条 運転士は、指定された制限速度区間に進入する際には、その速度を喚呼しなければならない。その区間を進出すると同時に制限速度区間が終了する際には、編成両数分を加味した距離を走行した後に制限解除の旨を喚呼しなければならない。
(信号現示の喚呼)
第30条 運転士が信号を確認したときは、次に掲げる表により、信号および現示を喚呼しなければならない。  

信号の種類    喚呼方式
 信号  現示
場内
信号機
場内(第1、第2、第3の区別のある場合は第1場内、第2場内または第3場内)(注1) 進行、減速、注意、警戒、停止
出発
信号機
出発(第1、第2の区別のある場合は第1出発または第2出発) 進行、減速、注意、警戒、停止
閉そく信号機 現示のみ 進行、減速、注意、警戒、停止
中継
信号機
場内・出発・閉そく信号に準ず (注2) 中継xx(進行、制限、停止)
徐行予告信号機  - 徐行予告 xx(速度)
徐行
信号機
 - 徐行xx(速度)
徐行解除信号機  - 徐行解除
入換
信号機
入換 注意、停止

(注1) 大丸上り急行線場内信号機が急行線の進路に対して進行を指示する信号を現示した場合は場内と喚呼し、急行線から緩行線の進路に対して進行を指示する信号を現示した場合は第1場内と喚呼を行う。またペアリーランド線方面から淡雪に進入する際、4番入線時は第1場内(場内境界位置)、第3場内(ホーム始端)と喚呼し、5番入線時は場内(場内境界位置)と喚呼を行う。
(注2) 中継信号機が1つの主信号機に対して2つある場合は第1中継、第2中継と喚呼する。

(停止信号超過時の取扱い)
第31条 何らかの理由により停止信号を超えた位置に停止した場合は、1分以上停止を継続した後に指令の指示および信号現示に従って運転を再開するものとする。
(過走防止装置(ORS)における速度超過時の取扱い)
第32条 何らかの理由によりORSによる照査速度を走行速度が上回り列車が停止した場合は、指令の指示に従い、必要あれば信号現示の確認を行った上で、運転を再開するものとする。

第2章 停車場における列車取扱い
(停車場の境界)
第33条 停車場の内外の境界は場内信号機の位置とする。場内信号機が設けられていないときは、ホーム始端から手前に60mの位置とする。
(列車の同時進入)
第34条 2以上の列車が停車場に到着または停車場を発車する場合、相互支障がおこるおそれがあるときは、これを同時に進入または進出させることはできない。ただし、次の場合はこの限りではない。
 (1) 安全側線が設けてあるとき
 (2) 警戒信号により列車を進入させるとき

第3章 車両の入換
(入換要件)
第35条 車両の入換は、入換信号機によって行わなければならない。
(入換の禁止)
第36条 場内信号機の外方にわたって車両の入換をしてはならない。
(入換時の注意および確認)
第37条 運転士は、入換信号機の信号現示を確認しなければならない。
(入換時の信号機の取扱い)
第38条 車両の入換を行うときは、入換のために使用する線路に関係する信号機に停止信号を現示しておかなければならない。
(突放入換の禁止)
第39条 車両は、突放入換をしてはならない。
(列車の入換)
第40条 列車の入換を行うときは、これを車両の入換として取扱うものとする。
(入換時の運転速度)
第41条 入換時の運転速度は35km/h以下とする。

第4章 転てつ機の取扱い
(転てつ機の定位)
第42条 転てつ機は、次に掲げる方向に開通しておくことを定位とする。
(1) 本線と本線とを分岐する転てつ機は、主要な本線の方向
(2) 本線と側線とを分岐する転てつ機は、本線の方向
(3) 本線または側線と安全側線とを分岐する転てつ機は、安全側線の方向
(4) 側線と側線とを分岐する転てつ機は、主要な側線の方向
(転てつ機の定位保持)
第43条 転てつ機は列車を通過させるための範囲の方向に開通したときは、その使用が終わったら速やかに定位に復さなければならない。ただし、必要があればその方向を次回使用まで前回の使用のままにしておくこともできる。

第5章 列車の運転速度
(列車の最高速度)
第44条 列車は、施設および車両の構造を考慮して次の表にて定めた最高速度を超えて運転してはならない。

線名 区間 速度(km/h)
本線 稲城中央 ~ 大丸 105
大丸 ~ 新平尾 110
ペアリーランド線 淡雪 ~ ペアリーランド 90
新線 稲城本町 ~ 稲城市役所 80

(各信号の運転速度)
第45条 列車は、信号の表示箇所を超えて進行するときは、次に掲げる信号現示に応じた速度以下で運転しなければならない。
(1) 場内信号機、出発信号機、閉そく信号機
    進行信号 110km/h以内
    減速信号 75km/h以内
    注意信号 45km/h以内
    警戒信号 25km/h以内
(2) 入換信号機
    指定のない場合 35km/h以内
    その他、必要箇所に応じた速度を指定することがある
(3) 徐行信号機
    指定された速度

(下り勾配線の最高速度)
第46条 下り勾配線を運転する列車は、ブレーキ距離を考慮して定めた、次の表の制限速度を超えて運転してはならない。ただし、停車場間における標準下り勾配よりも急な下り勾配に対しては、曲線などを考慮した上で、標準下り勾配に対する速度までその速度を上げることができる。

下り勾配 速     度(km/h)
本   線
(稲城中央~大丸)
本  線
(大丸~新平尾)
ペアリーランド線 新線
5/1000以下  105 110 90 80
10/1000以下
15/1000以下
20/1000以下 105
25/1000以下
30/1000以下 100 100
35/1000以下 90 90

(曲線の制限速度)
第47条 曲線を通過する列車は、次の表の制限速度を超えて運転してはならない。

曲線半径
(m)
速度(km/h)
線路の分岐に付帯しない曲線 線路の分岐に付帯する曲線
本 線
(稲城中央~大丸)
本 線
(大丸~新平尾)
ペアリーランド線 新線 全線
100
未満
25 25 25 25 15
100
以上
35 35 35 35 20
125〃 45 45 45 45 25
150 50 50 50 50 30
200 60 60 60 60 35
250 70 70 70 70 40
300 75 75 75 75 45
350 85 85 85 80 50
400 90 90 90
450 95 95
500 100 100
550 105 105
600 110

注:低速・分岐を除き、最大カント量150mmにて算定

第3編 列車間の安全確保
第1章 通  則
(列車間の安全確保)
第48条 列車は、列車間の安全を確保するため、閉そくによる方法により運転しなければならない。
(閉そく区間)
第49条 本線は、これを閉そく区間に分けて列車を運転するものとする。
(閉そく方式の意義)
第50条 1閉そく区間には、2以上の列車を同時に運転してはならない。
(閉そく区間の境界)
第51条 閉そく区間の境界は、場内信号機、出発信号機または閉そく信号機を設けてある地点とする。
(自動閉そく方式の施行)
第52条 閉そく区間における列車の運転に対しては、常に自動閉そく方式を用いなければならない。

第2章 自動閉そく方式
(自動閉そく方式の条件)
第53条 場内信号機、出発信号機及び閉そく信号機は、次に掲げるものに該当する場合は、自動的に停止信号を現示する装置でなければならない。
(1) 閉そく区間、半重複区間または重複区間に列車または車両が在線しているとき。
(2) 閉そく区間、半重複区間または重複区間にある転てつ器が正しい方向に開通していないとき。
(3) 他の線路にある列車または車両が、分岐または交差箇所で閉そく区間、半重複区間または重複区間を支障しているとき。
(自動閉そく方式の取扱い)
第54条 自動閉そく方式区間に列車を進入させるときは、閉そく区間の始端部に進行を指示する信号を現示しなければならない。


第4編 鉄道信号
第1章 通  則
(鉄道信号と運転の関係)
第55条 列車または車両は、鉄道信号の現示または表示する条件に従って運転しなければならない。
(鉄道信号の種類)
第56条 鉄道信号の種類は、次に掲げるとおりとする。
 (1) 信号
信号は、形、色、音等により列車または車両を運転する係員に対してその条件を現示するもの。
 (2) 合図
合図は、形、色、音等により係員相互間でその相手者に対して合図者の意志を表示するもの。
 (3) 標識
標識は、形、色等により物の位置、方向または条件等を係員に対して表示するもの。


(信号の兼用の禁止)
第57条 信号は、2以上の線路または目的のために兼用してはならない。ただし、進路表示機を付設した信号機の信号は、この限りでない。
(信号機の確認距離)
第58条 三位式信号機にて現示する信号は、停止中の列車に対して現示する場合を除き、その信号機に接近する列車または車両が現示する信号に従って減速もしくは停止することができる距離で確認することができるものでなければならない。
(中継信号機の設置条件)
第59条 前58条の規定を満たすことができない箇所は、中継信号機を設置し、三位式信号機の現示を中継しなければならない。ただし、中継信号機は、接近する列車が中継信号機の現示する信号に従って、その主たる三位式信号機までに減速または停止することができる距離に設けなければならない。その距離が一定条件下で満たされない箇所または必要と判断された箇所には複数の中継信号機を設けることができる。

第2章 常置信号機
(常置信号機の定義)
第60条 常置信号機は、一定の場所に常置し、色灯または灯列によって信号を現示し、列車または車両に対してその条件を指示する。
(常置信号機の種類)
第61条 常置信号機は主信号機、従属信号機および信号付属機とする。
(主信号機の種類と目的)
第62条 主信号機の種類は、次に掲げるとおりとする。
(1) 場内信号機  停車場に進入する列車に対して進入の可否を含めた信号を現示するもの
(2) 出発信号機  停車場を進出する列車に対して進入の可否を含めた信号を現示するもの
(3) 閉そく信号機 閉そく区間に進入する列車に対して進入の可否を含めた信号を現示するもの
(4) 入換信号機  入換運転をする車両に対して進入の可否を含めた信号を現示するもの
(従属信号機の種類と目的)
第63条 従属信号機の種類は、次に掲げるとおりとする。
(1) 中継信号機 場内信号機、出発信号機または閉そく信号機に従属して、その外方に設けて主たる信号機の信号現示を中継するもの
(信号付属器の種類と目的)
第64条 信号付属機の種類は、次に掲げるとおりとする。
(1) 進路表示機 場内信号機、出発信号機または入換信号機の信号を前途で2以上に分岐する線路を共用するとき、その信号機に付属して列車または車両の進路を現示するもの
(主信号機の現示方式)
第65条 主信号機の信号現示は、次に掲げるとおりとする。
(1) 場内信号機、出発信号機および閉そく信号機 三位式の色灯式を用いて次の方式によって信号を現示する。   
停止信号:赤色灯
警戒信号:上位 橙黄色灯・下位 橙黄色灯
注意信号:橙黄色灯
減速信号:上位 橙黄色灯・下位 緑色灯
進行信号:緑色灯
(2) 入換信号機 ニ位式の灯列を用いて次の方式によって信号を現示する。
停止信号:白色灯列水平
注意信号:白色灯列左下向45度
(従属信号機の現示方式)
第66条 従属信号機の信号現示は、次に掲げるとおりとする。
(1) 中継信号機 三位式の灯列を用いて次の方式によって信号を現示する。
   主たる信号機が停止信号(中継停止信号):白色灯列水平
   主たる信号機が警戒信号(中継制限信号):白色灯列左下向45度
   主たる信号機が注意信号(中継制限信号):白色灯列左下向45度
   主たる信号機が減速信号(中継制限信号):白色灯列左下向45度
   主たる信号機が進行信号(中継進行信号):白色灯列垂直
(信号付属機の現示方式)
第67条 信号付属機の信号現示は、次に掲げるとおりとする。
(1) 進路表示機 主たる信号機に進行を指示する現示があったとき、進路を数字によって現示する。
(同一箇所における信号機の位置)
第68条 同一箇所にて同一の信号機を2以上使用する場合は、最も左に位置する信号機は最も左に位置する線路に対するものとし、以下順に右に位置する線路に対するものとする。また、最も主たる線路に対する信号機を最高位に置かなければならない。
(警戒信号の現示条件)
第69条 警戒信号の現示条件は、次に掲げるとおりとする。
(1) 列車が駅に進入または進出するにあたり、過走による相互支障のおそれがある場内信号機、出発信
号機または閉そく信号機
(2) 曲線路のため、停止信号または警戒信号の現示の確認距離が短小な場合で、その信号を現示する信号機の外方の信号機
(3) 次の場内信号機に停止信号の現示があり、その信号機の防護区域となる最外方にある転てつ機または列車の停止区域までの離隔距離が短小な時のその信号機の外方の信号機
(注意信号の現示条件)
第70条 注意信号の現示条件は、次に掲げるとおりとする。
(1) 停止信号を現示する信号機の外方の信号機
(2) 駅において終端となる本線路の再内方の場内信号機
(3) 警戒信号または注意信号を現示する信号機の外方の信号機
(減速信号の現示条件)
第71条 減速信号の現示条件は、曲線路または閉そくが短小のため、警戒信号または注意信号の現示の確認距離が短小な場合にその信号を現示する信号機の外方の信号機に現示できる。

第3章 常置信号機の取扱い
(停止定位の信号機の定位復位の時機)
第72条 列車または車両が停止定位の信号機を通過し終わったときは、その信号機の信号現示を速やかに定位に復さなければならない。
(主信号機の定位)
第73条 主信号機の信号現示の定位は、次の各号に定めるとおりとする。
(1) 場内信号機および出発信号機 停止信号の現示
(2) 入換信号機 停止信号の現示
(3) (1)の規定にかかわらず次に掲げる場内信号機および出発信号機は進行信号の現示を定位とする。
   押立駅  下り場内および出発
   大丸駅  下り第1場内および第2場内
(4) (1)の規定にかかわらず次に掲げる出発信号機において列車がいずれの駅も本線から進出する場合、かつ支障がなく進路が確定しているときは、場内信号機に進行を指示する信号を現示するとともに出発信号機でも進行を指示する信号を現示することができる。
押立駅   上り線 本線出発
   百村駅   上下線 本線出発 待避、入庫または緩行線に向かう予定の列車を除く
   淡雪駅   下り線 本線出発 待避、引き上げまたは支線に向かう予定の列車を除く
   城山駅   上下線 本線出発 待避または引き上げ線に向かう予定の列車を除く
   若葉が丘駅 上下線 本線出発 待避または入庫予定の列車を除く
(停止定位の信号機に進行を指示する信号を現示する時機)
第74条 停止定位の信号機に進行を指定する信号を現示する時機は、次に掲げるとおりとする。
(1) 場内信号機
   列車を進入させる予定時刻の原則3分以内かつ列車が制御点を通過した後。
(2) 出発信号機
   列車を進出させる予定時刻の原則1分以内かつ制御点を通過した後もしくは列車を通過させる予定時刻の原則3分以内かつ列車が制御点を通過した後
(3) 入換信号機
   車両の入換を開始する直前の適切な時機。
(単線自動閉そく方式における信号の取扱い)
第75条 単線自動閉そく方式区間における信号の取扱いは、列車が進入予定の停車場の場内信号機に進行を指示する信号を現示した後、その信号の外方にあたる停車場の出発信号機に進行を指示する信号を現示する。ただし、列車が進入予定の停車場の場内信号機に進行を指示する信号を現示することができない場合は、その場内信号機の停車場の当該列車と進行方向の反する出発信号機に進行を指示する現示しない場合は除く。
(停車場に停止すべき列車に対する信号機の取扱い)
第76条 停車場に停止すべき列車に対する信号機の取扱いは次に掲げるとおりとする。
(1) 進行定位の信号機が設けられているとき
   場内信号機および出発信号機に進行を指示する信号を現示したままにしておくこと。
(2) 停止定位の信号機が設けられているとき
   出発信号機に停止信号を現示したまま場内信号機に進行を指示する信号を現示すること。その場合の場内信号機は先行列車位置等に応じた信号を現示すること。
(停車場を通過すべき列車に対する信号機の取扱い)
第77条 停車場を通過すべき列車に対する信号機の取扱いは次に掲げるとおりとする。
(1) 進行定位の信号機が設けられているとき
場内信号機および出発信号機に進行を指示する信号を現示したままにしておくこと。
(2) 停止定位の信号機が設けられているとき
   出発信号機に進行を指示する信号を現示した後、場内信号機に進行を指示する信号を現示すること。ただし、半重複区間が設置されている出発信号機の内方防護区間の進路が確保された場合は、出発信号機の現示が停止現示の状態であっても、場内信号機に進行を指示する信号を現示することができる。
(3) (2)にかかわらず、次の停車場の場内信号機に列車が各制御点を通過後、列車支障の無い場合かつ列車を進入させる予定時刻の原則3分以内に限り出発信号機に進行を指示する信号を現示する前に進行を指示する信号を現示することができる。
下り 本線 稲城市役所 第1場内(本線から新線に進入する場合を除く)
      百村    急行線および緩行線第1場内
      上新田   第1場内
      淡雪    第1場内
      城山    第1場内
上り 本線 城山    第1場内(副本線に進入する場合を除く)
      淡雪    第1場内
      百村    急行線第1場内
      大丸    急行線場内および緩行線第1場内
      稲城市役所 本線および新線第1場内
(進行定位の停車場の信号に停止の現示をする時機)
第78条 進行定位の停車場で、停止定位にする場合は、該当列車の前の列車通過後に停止の現示を維持したままにする。
(閉そく信号機の番号)
第79条 閉そく信号機は、駅間ごとに場内信号機の外方の閉そく信号機を第1号として、場内信号機のないときは、場内信号機に相当する信号機を第1号として以下順次後方に番号をつけるものとする。また、場内信号機のない停留場内に設置されている閉そく信号機については第0号とする。
(信号付属機の定位)
第80条 信号付属機の定位は、次に掲げるとおりとする。
(1) 進路表示機 無現示とする。

第4章 臨時信号機
(臨時信号機の現示条件)
第81条 臨時信号機は、線路に何らかの事由が生じたことにより所定の速度で運転することができないときに、臨時に信号を現示することができる。
(臨時信号機の種類)
第82条 臨時信号機の種類は、次に掲げるものとする。
(1) 徐行信号機 徐行運転を必要とする区間に進入する列車または車両に対して信号を現示するもの。
(2) 徐行予告信号機 徐行信号機の現示を予告するもの。
(3) 徐行解除信号機 徐行運転を必要とする区間を進出する列車または車両に対して信号を現示するもの。
(臨時信号機の現示方法)
第83条 臨時信号機は、標板によって信号を現示する。徐行信号機および徐行予告信号機には徐行速度を示さなければならない。
(臨時信号機の現示方)
第84条 徐行が必要な場合は、徐行区間の始端に徐行信号機を、徐行区間の終端に徐行解除信号機を、徐行信号機の外方200m以上離れた箇所に徐行予告信号機を設けなければならない。徐行予告信号機の設置位置については、所定の速度と徐行速度の差を考慮した上で決定しなければならない。

第4編 自動列車停止装置(ATS)
第1章 通  則
(自動列車停止装置の意義)
第85条 閉そく方式により列車を運転する場合は、全区間にわたって自動列車停止装置(以下「ATS」という。)を設けなければならない。
(ATSの設置箇所)
第86条 ATSの地上装置は次に掲げる箇所に設置する。
(1) 場内信号機
(2) 出発信号機
(3) 閉そく信号機
(4) 入換信号機
(5) 終端駅および終端箇所
(6) 特に必要とされる制限速度区間およびその外方
(7) 特に必要とされる分岐器による制限速度区間の外方
(ATSの種類)
第87条 ATSの種類は、点制御多情報変調記憶式自動列車停止装置を使用する。前条の(5)においては点制御点照査式過走防止装置(ORS)を併用する。また前条の(6)、(7)においては過速度防止装置を設置する。

第2章 ATSの方式
(ATSの制御方式)
第88条 ATSは地上装置および車上装置によって構成される。地上装置は、信号現示に応じた照査速度情報を車上装置に伝え、車上装置はその地上装置から受け取った照査速度情報を記憶し、次に地上装置から照査速度情報を受信するまで保持するものとする。
(ATSの設置箇所)
第89条 信号機に付設する場合は、信号機建植位置の外方6m以上隔てた軌道内に設置しなければならない。
(ATSの動作条件)
第90条 ATSは記憶する照査速度と、列車の実速度とを比較し、列車速度の方が高ければ直ちに常用最大ブレーキが作動し、記憶する照査速度以下になれば自動的に緩解する。ただし、停止情報を受けた場合は、直ちに非常ブレーキが作動し、指令の許可が下りかつATS確認ボタンの操作を行うまで緩解しない。運転再開後は、次の地上子で新たな速度情報を受け取るまでは、15km/hの記憶照査を保持し続ける。

第3章 速度照査式過走防止装置(ORS)
(ORSの意義)
第91条 防護区間の無いもしくは短い箇所にはORS(Over Run Stop)を設けなければならない。
(ORSの種類)
第92条 ORSは、終端駅への設置を目的としたⅠ型、同時進入進出および半重複区間または重複区間ではない箇所、留置線終端部などに設置するⅡ型がある。
(ORSⅠ型の制御方式)
第93条 Ⅰ型は、列車の進入速度パターンと余裕距離から算出した位置に14の地上子を配置する。各地上子間を1秒未満で通過すると直ちに非常ブレーキが作動する。各地上子間の照査速度は次のとおりとする。

   地上子間距離 車止めからの距離  照査速度
車止め   0m  
停止位置   5.6m  
停止地上子 9.6m 0km/h
第14地上子 0.6m 10.2m 3km/h
第13地上子 0.8m 11.0m 4km/h
第12地上子 1.1m 12.1m 5km/h
第11地上子 1.4m 13.5m 6km/h
第10地上子 1.7m 15.2m 7km/h
第9地上子 1.9m 17.1m 9km/h
第8地上子 2.5m 19.6m 11km/h
第7地上子 3.1m 22.7m 13km/h
第6地上子 3.6m 26.3m 15km/h
第5地上子 4.2m 30.5m 17km/h
第4地上子 4.7m 35.2m 19km/h
第3地上子 5.3m 40.5m 21km/h
第2地上子 5.8m 46.3m 24km/h
第1地上子 6.7m 53.0m  

(ORSⅡ型の制御方式)
第94条 Ⅱ型は、列車の進入速度パターンと余裕距離から算出した位置に2対1組の速度照査区間を3~7設置する。Ⅱ型が設置されている箇所の手前で列車が警戒信号現示または25km/hの連続照査を受信した場合に動作待機状態となり、それ以外の場合は動作しない。2対1組の地上子は、進行方向から手前側を検知地上子、奥側を制御地上子と呼称する。各地上子間を0.5秒未満で通過すると直ちに非常ブレーキが作動する。Ⅱ型は、設置目的に応じて4種類に分ける。Aパターンを通常使用とし、Bパターンは車庫や引き上げ線の終端部、Cパターンは半重複区間または重複区間ではない箇所、DパターンはBパターンよりもより余裕距離が無い箇所に使用する。

Aパターン
地上子間距離 信号建植位置からの距離 照査速度
停止地上子 16.0m 0km/h
第4照査制御地上子 1.0m 22.9m 7km/h
第4照査検知地上子 23.9m
第3照査制御地上子 1.7m 31.1m 12km/h
第3照査検知地上子 32.8m
第2照査制御地上子 2.4m 39.9m 17km/h
第2照査検知地上子 42.3m
第1照査制御地上子 3.1m 48.0m 22km/h
第1照査検知地上子 51.1m
Bパターン
地上子間距離 信号建植位置からの距離 照査速度
停止地上子 9.5m 0km/h
第5照査制御地上子 0.4m  13.5m 3km/h
第5照査検知地上子 13.9m  
第4照査制御地上子 0.7m 19.6m 5km/h
第4照査検知地上子 20.3m
第3照査制御地上子 1.4m 27.0m 10km/h
第3照査検知地上子 28.4m
第2照査制御地上子 2.1m 35.0m 15km/h
第2照査検知地上子 37.1m
第1照査制御地上子 2.8m 42.5m 20km/h
第1照査検知地上子 45.3m
Cパターン
地上子間距離 信号建植位置からの距離 照査速度
停止地上子 24.0m 0km/h
第3照査制御地上子 1.4m 33.2m 10km/h
第3照査検知地上子 34.6m
第2照査制御地上子 2.2m 43.4m 16km/h
第2照査検知地上子 46.6m
第1照査制御地上子 3.1m 52.2m 22km/h
第1照査検知地上子 55.3m
Dパターン
地上子間距離 信号建植位置からの距離 照査速度
停止地上子 6.5m 0km/h
第7照査制御地上子 0.4m 8.6m 3km/h
第7照査検知地上子 9.0m  
第6照査制御地上子 0.6m 11.5m 4km/h
第6照査検知地上子 12.1m  
第5照査制御地上子 0.7m  15.6m 3km/h
第5照査検知地上子 16.3m  
第4照査制御地上子 1.0m 21.5m 7km/h
第4照査検知地上子 22.5m
第3照査制御地上子 1.4m 29.7m 10km/h
第3照査検知地上子 31.1m
第2照査制御地上子 2.1m 38.7m 15km/h
第2照査検知地上子 40.8m
第1照査制御地上子 2.8m 47.9m 20km/h
第1照査検知地上子 50.7m


第4章 過速度防止装置
(過速度防止装置の意義)
第95条 特に必要とされる制限速度区間およびその外方および分岐による制限速度区間の外方には、過速度防止装置を設けなければならない。
(過速度防止装置の制御方式)
第96条 過速度防止装置は常時待機状態で、2対1組の地上子からなる。進行方向から手前側を検知地上子、奥側を制御地上子と呼称する。各地上子間を0.5秒未満で通過すると直ちに常用ブレーキが動作し、25km/hになるまで自動緩解しない。また25km/hまでの間に地上子から速度情報を受けても記憶はしない。減速後は、次の地上子にてその照査速度情報を受信するまで保持するものとする。

第5章 TNS装置
(TNS装置の意義)
第97条 TNS(Train Navigation System)は、列車の過走を防ぐために、通常のブレーキ地点より約400m手前で停車予告ブザーを鳴らす機構で、限界停止パターンを超えた場合は、警告ブザーを断続的に鳴動させ、誤通過を防止する。


(用語説明)
停車場  駅
駅    旅客の乗降のために使用される場所
停車所  分岐器が設けられている駅
停留所  分岐器が設けられていない駅
本線   列車の運転のために設けられた線路
主本線  停車場構内に同一方向へ列車を運転する本線が2以上あるうち最も主要な本線
副本線  停車場構内で主本線以外の本線
安全側線 停車場構内で、2以上の列車又は車両が同時進入または進出するときに、過走による事 故を防止するために設けられた側線
車両   旅客の取扱いを行うために設けられた車
列車   停車場外の本線を運転するための車両
標準勾配 停車場間で1kmを隔てた2地点を結ぶ勾配のうち最も急なもの。ただし、停車場間の距 離が1kmに達しないときは、その中心を結ぶ勾配
信号機の内方、外方 信号機の背面側が内方、信号機の表面側が外方

2014年11月6日制定


バナースペース